スイスチャード栽培は、近年ガーデニングで人気がある野菜のひとつ。カラフルでお花と一緒に植えることもあり、色々な楽しみ方ができることが特徴です。
そこで早速ですが、今回はスイスチャード栽培の全てを詳しくご解説していきますので、興味がある人はガーデニングライフにぜひ取り入れてみてください。
スイスチャードについて
ではまず「スイスチャード」とはどのような野菜なのか、特徴を詳しくご紹介しましょう。
スイスチャードとは?
スイスチャードはあまり聞き慣れない種類ですが、オーガニックレストランなどでよく使われるトレンドの野菜です。地中海原産で、緑の大きな葉と赤やイエローなどのカラフルな茎が特徴。
ヒユ科のビーツと同じ仲間の洋野菜ですが、日本にもスイスチャードに似た品種はあります。魅力は1年中栽培が可能であること。そのため「不断草」と呼ばれることもあります。
スイスチャードはホウレン草のような苦みが少しあり、代用としてスイスチャードを使い炒め物やスープなどに利用できます。
スイスチャードの栄養価
青汁でもおなじみのケール以上に栄養価があるといわれるスイスチャード。あまり目立つ存在ではありませんが、スイスチャードはビタミンA・ビタミンC・ビタミンKが豊富で、カリウムや鉄分など、ミネラルも多く栄養価の高い野菜です。
軸の色はオレンジ、黄、ピンク、赤、白と多彩で、葉っぱは縮みがあり幅広い料理に使えます。
ガーデニングの色付けにぴったり
スイスチャードは食べることはもちろんですが、軸のカラフルな色はガーデニングの植物としても人気があります。葉は光沢があり濃い緑色。ホウレン草のような色をイメージするとわかりやすいかもしれません。
軸の色と葉のコントラストはとても美しく、ほぼ1年通じて栽培できるため、色が足りない季節にガーデニングスペースをカラフルにしてくれることも魅力。観賞を楽しんだら最後に食べられるということはとても嬉しいですよね。
スイスチャードの栽培手順について
スイスチャードは、ガーデニング趣味に追加したい野菜のひとつ。ビギナーでも失敗が少ないので、栽培手順を目安にしてぜひチャレンジしてみてください。
種を水に浸す
スイスチャードの種子は固いので、発芽率を高めるためにも一晩水につけておきましょう。種子はビーツと似ている大きめのサイズ。発芽の適温は5~38度で、あまり慎重にシーズンを選ばなくても種まきが可能です。
寒い季節はインドアで発芽させることもできます。春から夏にかけて直まき、それ以外は室内で発芽ポットなどを使うと育てやすいでしょう。
土の準備
スイスチャードの栽培で使う土は、できるだけ酸性土壌を避けること。日当たりがよく水はけのよい土がおすすめで、もし直まきするなら牛糞堆肥や発酵油粕などを土に適量混ぜて、種まきの3週間ほど前に準備しておきましょう。粘土質の場合は、肥料のもちがよいので若干少なめでも大丈夫です。
種まき
初夏に向けて種まきをする場合、地植えなら2cm間隔でスジまきにして、寒い季節はマルチングをしておきましょう。プランターの場合は、野菜用の土を入れて最初に水をたっぷりと含ませて準備。
表面を平らにして1cmほどの溝を作り、5cm間隔で1粒ずつ種をまいて薄く土を被せてください。土を被せたら、発芽するまで表面が乾燥しないよう注意すること。
発芽率を高めるためには、湿った新聞紙などを被せておくこともおすすめです。発芽後は、本葉が2~3枚になったら間引き。2回目は、本葉が4~5枚になった時に15cmを目安に間引きしましょう。
栽培場所について
スイスチャードはたっぷり日光を当てることが必要なので、プランターはベランダなどの日当たりがよいところに置くことがおすすめです。葉野菜は光合成で成長を促しますので、スイスチャードの栽培も酸素や水、日光のバランスを意識しましょう。
収穫時期について
スイスチャードの収穫時期は、葉が育ち始めたらいつでも可能です。間引きしたものはサラダ用にベビーリーフとして食べることもできますし、大きく育てたものは炒め物やパスタに入れることもできるので、摘み取るタイミングで食べ方も工夫できます。
ただし育ちすぎると葉が硬くなりアクも強くなりますので、目安としては15~20cm程度がおすすめ。観賞用なら大きく育てて豪華に栽培してくださいね。
収穫する時は、外側の葉っぱからハサミで茎を切り取ります。新芽は内側から育っていきますので、栽培しながら収穫も続けられます。
害虫について
スイスチャード栽培で注意したい害虫は、ハダニやヨトウムシ、アブラムシなど。ヨトウムシは幼虫が葉に卵を産み付けてしまうので、防虫ネットをかける、害虫対策のスプレーなどで対処しましょう。
また、病気は立ち枯れ病やべと病がありますので、苗の時期は湿気が高くならないよう乾燥気味に育てることもおすすめです。
スイスチャードの食べ方について
スイスチャード栽培は、食べる楽しみも魅力です。彩りを観賞しながら美味しい料理を作ってみましょう。
スムージー
スイスチャードを料理するなら、簡単に栄養素を吸収できるスムージーがおすすめです。グリーンスムージーならホウレン草やキウイ、セロリなどと一緒に、葉も茎も全てブレンダーに入れるだけ。苦みが気になる時は、アップルジュースなどを混ぜると飲みやすくなります。
浅漬け
カラフルな浅漬けが作れるスイスチャード。作り方は、葉野菜の浅漬けと同じく食べやすいサイズにカットしたら水洗いして、よく水を切ったら塩で軽く和えます。
細切り昆布などを入れるとより味わい深くなるのでおすすめ。市販の浅漬けの素なら、作り方を参考にして簡単に作れます。
スイスチャードのパスタサラダ
お好みのショートパスタを作り方通りに茹でて準備しておきます。そしてスイスチャードの葉をみじん切りにしたもの、玉ねぎスライス、4等分したプチトマトなど、野菜をパスタに合わせてイタリアンドレッシング、塩、コショウで味付け。仕上げにパルメザンチーズを合わせたら、カフェ風のパスタサラダの出来上がりです。
豚肉の炒め物
用意するのは、スイスチャードを食べやすいサイズにカットしたもの、豚肉のコマ切れ適量、玉ねぎスライス。最初に肉を炒め、次に野菜を入れて全体に火が通るまで炒めます。
味付けは簡単に麺つゆとゴマ油。もしくは醤油、みりん、ショウガで和風にしてもよいでしょう。レモンペッパーとスライスガーリックで洋風の炒め物もできますので、ぜひチャレンジしてみてください。
カラフルおにぎり
スイスチャードの葉と軸を残したまま茹でておきます。手毬おにぎりのように丸く一口サイズで、お好みの具材でおにぎりを作っておきましょう。
そのサイズに合わせてスイスチャードの葉を半分くらいにカットし、おにぎりを葉で巻いたら完成。軸のカラーがおにぎりの彩りになりますので、可愛く作ってお弁当に入れるのもおすすめです。
保存方法について
スイスチャード栽培でたくさん収穫できた時は、冷凍保存が可能です。茎と葉を分けてカットして生のまま冷凍、もしくは茹でた葉を全体的にカットして水を切って冷凍できます。保存したものは冷凍焼けしないよう、できるだけ早めに食べてくださいね。
まとめ
スイスチャードの栽培は、珍しい野菜なのでハードルが高く感じるかもしれませんが、オールシーズン上手に育てるとガーデニングにも使える野菜で、意外と簡単に栽培できます。
日当たりと土づくりは立派なスイスチャードを栽培するコツになりますので、これから趣味として何かしら育てたい人は、ぜひチャレンジしてみくださいね。