ネガティブ思考の人とコミュニケーションをとるのは、ハードルの高さを感じることがあります。言葉の意味を悪く解釈したり、他人の批判や悪口が多かったり、話をしていると徐々に気分が低迷してくることもあるでしょう。
しかし意外と世の中に多いネガティブ思考の人。会話を避けずに楽しむコツや注意したいポイントについて詳しくご解説していきますので、ぜひ実践してみてください。
ネガティブ思考の人のコミュニケーションの特徴
ネガティブ思考の人のコミュニケーションは、自分では無意識かもしれませんが、物ごとを悪い方向に考えたり解釈したりする癖があります。価値観や性格もネガティブな傾向がありますので、いいことがあり一時的にポジティブになってもまた元に戻ります。
そんなネガティブ思考の人のコミュニケーションの特徴をポイントごとにご紹介しましょう。
いつも否定的
ネガティブ思考の人は、いつも否定的な印象を周囲に与えています。人が発言したことに反対したり、会話のトーンが暗かったり、話した後に気分がすっきりしないこともあるでしょう。
相手と視線を合わせずに話す傾向も多く、距離感が掴みにくいのも特徴のひとつ。人の失敗を大袈裟に話題にするなど、聞いていて心地のよいものではありません。自分だけ不幸…というオーラもかなりアピールしていますので、話題を提供するのも難しく感じます。
他人の幸福を喜べない
ネガティブ思考の人のコミュニケーションは、基本的に他人の幸福を喜べないので、幸福な人と話をするのは避ける傾向があります。恋人ができたばかりの友人や転職が決まった人など、最近嬉しいことがあった人は自分の敵のように感じてしまうのです。
場合によっては、幸福な人を見るとイライラするほど嫌な気持ちになり、自分の性格の悪さを気にする人もいるようです。会話の中で他人の話が出ることはよくありますので、悪口や批判に聞こえないよう話題は慎重に考えたいですよね。
会話中に笑顔が少ない
笑顔が多く楽しそうに会話してくれる人はとても好感度が高く、恋愛のシーンなら脈ありサインとも解釈できます。しかしネガティブ思考の人は、コミュニケーションをとっている時の表情が硬く、あまり笑顔を見せません。
優しい表情は、人間関係を築くために欠かせない大切なものです。会話の相手を信用していないと表情は厳しくなり、否定的な性格だと面白いことでも笑えなくなります。
ポジティブだから笑顔が増える、逆に笑顔だからポジティブになることもあるので、笑顔は引き寄せ効果で双方の心がとても豊かになるでしょう。
ひねくれた解釈をする
ネガティブ思考の人のコミュニケーションは、人の態度や言葉を素直に受け取らず、ひねくれた解釈をする傾向があります。性格や考え方の歪みが影響しており、幼少時の経験も関係しているのでしょう。
助けてもらった人に「ありがとう」と感謝できず「余計なことをされた」と思うタイプです。ひねくれ者は警戒心がとても強いので、過去に人を信じて裏切られたことがあるのかもしれません。疑い深い性格なので、他人の言葉をそのまま受け取れないのです。
プライドが高い
ネガティブな人は、意外とプライドが高いことが共通しており、基本的に周囲を見下す傾向があります。友人同士でも先輩のような態度になったり、何でも指示して上から目線で話をしたりする人。
他人に傷つけられることを過剰に恐れているので、自分を守るために必死にプライドを維持しているのです。自分以外の人が楽しそうにしていると、仲間に入れないことでプライドが傷つきます。そんな時に水を差すようなことを言ってしまうネガティブ思考の人もいるでしょう。
ネガティブなことばかり言う理由について
ネガティブなことばかり言うのは無意識かもしれませんが、次のような理由があると考えられますので、ぜひ参考にしてみてください。
仲間を探している
他人の悪口や愚痴こぼしが癖になっているネガティブ思考の人は、自分と同じ感覚を持つ仲間を探しています。ネガティブなことに共感してくれる人とはなぜか心がつながりやすいものです。
ネガティブ思考でつながる人間関係は本当の仲間とはいえないかもしれませんが、きっと心のどこかで孤独を感じているからなのでしょう。
自分の立場を守っている
ネガティブなことを言うのは、自分の立場を守っていることが理由です。新しいことにチャレンジせず外から見ているだけでいるように、人間は不安や迷いがあると自己防衛本能からやってくる感情が湧いてきます。
「やってはダメ」「安心してはいけない」「この人はよくない」など、自分の状況を客観的に知るためにもネガティブ思考が強くなることはありますので、自分が弱い立場にならないように否定的なことばかり言ってしまいます。
感情的になりやすい
ネガティブ思考の人は、否定的な感情表現がとても多いことが特徴です。しかし全体的に見ると感情の起伏が激しいので、怒っていたと思ったらすぐに陽気になるなど、周囲はついていけない雰囲気があります。
不安やストレスを抱えすぎた時、感情の起伏は激しくなる傾向がありますので、ネガティブ思考の人は自分の考え方のために余計にストレスを抱えている可能性もあるでしょう。
ネガティブ思考の人とコミュニケーションをとるコツ
「いつも文句ばかりだから話したくない」と思ってしまうと、相手を避けながら生活しなければいけないのでストレスになります。逆にネガティブ思考の人と会話を楽しむことも可能なので、次のコツを活かして実践してみてください。
根拠を示しながら会話する
ネガティブ思考の人は、思い込みがかなり強い傾向もあります。「人が多いところは疲れるから行かない」「大人しい人は会話が盛り上がらないからつまらない」など、自己の感覚で物ごとを解釈する傾向があります。
そのため一旦会話がネガティブになると、相手の言葉もどんどん自己流に解釈していきます。コミュニケーションの雰囲気を変えるためには、ポジティブな根拠を提示してみましょう。
たとえば「行列ができるお店はそれほど美味しくない」という発言なら「○○は美味しかったよ」など、ネガティブでないデータを提供して相手の考えをやんわり否定してみましょう。
意見を聞く
ネガティブ思考の人のコミュニケーションは、最初から相手の言葉を受け入れないようガードを強くしていることもよくあります。お互いに否定的になっていると会話は苦痛になりますので、あえて相手の話をじっくり聞いてみるのも方法です。
ネガティブな人は、共感してくれる人がいるほど自己顕示欲が満たされて満足しますので、話の内容に興味や関心があるふりをすればよいのです。「そんな態度をとられたら頭にくるのは当然だよ」など、ネガティブな人に合わせて意見を述べることも、会話をスムーズなものにするメリットがあるかもしれません。
優しい表情で話す
相手のネガティブなオーラに惑わされないよう、会話する時はいつも優しい表情を意識してみてください。相手とアイコンタクトをとりながら笑顔で話をしてみましょう。
文句や愚痴こぼしも大らかな態度で聞いてあげると、相手の不安は軽減するかもしれません。一緒に過激になってしまうとネガティブ思考がエスカレートすることもあるので、相手の性格を考えて対処しましょう。
まとめ
ネガティブ思考の人とのコミュニケーションは、ちょっとしたコツで相手の考え方をポジティブに変えてあげることもできるかもしれません。否定的になるのは原因や理由があるので、相手の気持ちを考えると納得できる場面が増えるでしょう。