ハーバリウムの寿命は半永久的なのか、いつまでなのかと疑問を抱く方は多いようです。生花に比べると長期間美しい状態を維持できることは間違いありませんが、鑑賞できる期間については判断が難しいところです。
そこで今回は、100%ハーバリウムを楽しむために知っておきたい寿命と、綺麗に飾るコツについてわかりやすくご解説していきましょう。
ハーバリウムの寿命とは?
透明感があり、光の反射を楽しみながら美しい花を生活の一部にできるハーバリウム。とても綺麗で手間がかからず、長い期間鑑賞できることが魅力ですが、その状態は永久に続くのか、まずはハーバリウムの寿命について詳しくご解説していきましょう。
ハーバリウムの寿命について
プレゼントでハーバリウムをもらった時、ずっと飾りっぱなしにすることがありますよね。人気が急上昇しているハーバリウムですが、寿命についてもよく話題になっています。
一般的な寿命は、半年~1年。意外と短いと感じる方もいるかもしれません。ハーバリウムの寿命とは、綺麗に鑑賞できる期間のことです。購入した時の輝きや花材の美しさは永久的に続かないものなので、その点は事前に理解してハーバリウムを楽しみましょう。
永久的に鑑賞できない理由
ハーバリウムに寿命があることは知らない方も多いかもしれませんが、腐敗する材料があるのかと気になりますよね。ハーバリウムに使用されているものは、プリザーブドフラワーやドライフラワーなどの花材と専用のオイル。
これらを一緒にガラスボトルに入れて漬け込んだものがハーバリウムです。普段のお手入れは不要で、花の美しさを毎日楽しめますが、その美しさは永久には続かないものです。
たとえば飾る場所。直射日光が当たる窓際に置いたままだと材料が劣化してしまい、オイルの濁りや花材の変色を招くこともあります。自然に劣化するだけでなく、ボトルを落として割ってしまう場合や、稀にあるケースではガラスがレンズになり太陽光で発火することも。気温によっては、材料のミネラルオイルが寒くなると白く濁るなど、劣化や破損の原因は色々とあります。
寿命のサインについて
ハーバリウムの寿命がきたサインで一番わかりやすいのは、綺麗に鑑賞できないと感じた時です。最初の頃にようにキラキラと光を反射しない、花の色が悪くなったなど、少しでも気になるところが見つかったらそろそろ寿命がきたというサインです。
必ずしも半年~1年とは限りませんので、自分の感覚で判断することをおすすめします。よくある寿命のサインは、花材の色がオイルに溶け込み変色することや、光のために花材が色褪せたり劣化したりすることなどが挙げられます。
また、人によっては長く楽しんだので別のものを飾りたいということも理由になるかもしれません。
それぞれ寿命は異なる
ハーバリウムの一般的な寿命は半年~1年ですが、これはあくまでも目安です。使用する花材が劣化しやすいものだったり、飾る場所が太陽光の当たる場所だったり、劣化が進む原因はそれぞれ異なります。少しでも長く鑑賞するためにも、これらの劣化要素を理解しておくとより楽しめるでしょう。
長く綺麗に飾るコツについて
ハーバリウムには寿命がありますが、少しでも綺麗に長く鑑賞するためには、次のようないくつかのポイントをおさえておきましょう。
直射日光を避けて飾る
ハーバリウムのオイルと花材は、紫外線により劣化が進んでしまいます。虫眼鏡と同じく、光が当たってガラスボトルが熱くなると劣化のリスクもあるので注意が必要です。
おすすめされる場所は、レースカーテン越しなど、直射日光を避けられるところ。ハーバリウムの透明感と輝きを楽しむには多少の光は必要ですが、カーテン越しでも充分キラキラ感は楽しめます。
逆に光が当たらないオフィスのデスク上などは、色が濃い花材で楽しみましょう。トイレ、洗面所、リビング、寝室など、場所を問わず飾れることはハーバリウムの大きな魅力です。
火気厳禁
ハーバリウムは、シリコンオイルやミネラルオイルを使っていますので、念のために火のそばには置かないでください。使用するオイルは可燃性ですが、コスメにも使われる発火しにくいタイプです。
ただし、キッチンのコンロ近くなどでオイルが高温になる可能性もあるので注意してください。とくにカーブしたシルエットのガラスボトルは、太陽光を反射してオイルが熱くなることもあります。
ペットや子供に注意
ハーバリウムの寿命は、自然な劣化以外にも落として壊してしまうことなども考えられます。とくにペットや小さいお子様がいる家庭では、ぶつかった反動で落ちないよう飾る場所を意識するようにしてください。
ハーバリウムを安全に楽しむためには、お子様の手の届かない場所を選び、安定した位置に飾ることをおすすめします。
なるべく振らないこと
ハーバリウムを長期間綺麗なまま鑑賞するコツは、なるべくボトルを振らないことです。ハーバリウムは、形が崩れないよう花材がしっかりセットされているものや、オイルの中でゆらゆら動くタイプなど、種類は色々です。
少し揺すって楽しむことはできても、ボトルを強くシェイクすると花材の色が抜けてしまうリスクもありますので、無理な扱い方はしないようにしましょう。
ハーバリウムのデザインは、好みで選ぶことができます。ボトル内の空間を楽しみたい方は花材が少なめのタイプ、華やかなデザインが好きな方ならたっぷり花材が入ったものなど、それぞれのタイプに合った扱い方を心がけることも大切です。
ハーバリウムを処分する方法について
ハーバリウムが寿命を迎えた時、処分方法に困る方も多いでしょう。専用のオイルが使用されていますので、次の点を注意しながら適切な手順で処分しましょう。
オイルの処分について
ハーバリウムを処分する際に、一番頭を悩めるのはオイルですよね。まず準備するものは、ペーパータオルや古新聞。牛乳パックがあれば、その中に新聞紙などを詰め込んでオイルを流し込んで処分する方法もあります。
牛乳パックの代わりにポリ袋を使っても大丈夫です。オイルを入れたものは、口をしっかり閉じて可燃ゴミに出してください。ポリ袋を使う場合は、漏れないよう二重にしておくとより安全です。
ハーバリウムのオイルは、基本的に食用油と同じ扱いになります。処分方法は自治体によって若干異なりますので、事前に確認しておきましょう。
花材の捨て方
花材には色々な種類があり、燃えるものはオイルと一緒に処分します。ワイヤー入りのドライフラワーなどはオイルと分けて、不燃物ゴミとして処分しましょう。プラスチックフィギュアや貝殻なども同様です。
ガラス瓶の処分方法
ガラス瓶は、ドリンクと同じく各自治体で指定された分別方法で捨ててください。日本ハーバリウム協会のオイルを使っている場合は、食器用洗剤でボトルを洗浄して資源ゴミに出すこともできるので確認しておきましょう。
ガラスボトルはリサイクルして使うこともできるため、その場合は綺麗に洗って乾かしてから使用することが大切です。
まとめ
ハーバリウムには寿命がありますが、綺麗に長く楽しむためにはコツが色々とあります。花を生活に取り入れたいと思った場合、お手入れの手間がなく長期間美しいままのハーバリウムは、忙しい方にも最善の選択です。
癒しのある生活を送るために、ぜひ専門店での購入やオーダーメイドなどを検討してみてくださいね。手作りキットで作ることもできますので、自分らしくハーバリウムを楽しんでみましょう。