ハーバリウムとプリザーブドフラワーの違いについて気になる人もいるでしょう。花はアレンジ次第で自在に変身するもので、様々な楽しみ方ができるところに魅了されている人も多いですよね。
では、あらゆるアレンジ方法の中で特に人気が高いハーバリウムとプリザーブドフラワーには、どのような違いがあるのでしょうか。気になるポイントやそれぞれの魅力について詳しくお伝えしていきましょう。
ハーバリウムとプリザーブドフラワーの違い
ハーバリウムとプリザーブドフラワーは、見た目だけではなく観賞期間や適切な扱い方など、様々な点が異なります。では、まずはこの2つの違いについて詳しく見ていきましょう。
小瓶で観賞するのがハーバリウム
ハーバリウムは、ガラス製の小瓶に花がオイル漬けにされているものです。そもそも「herbarium(ハーバリウム)」とは植物標本を指す言葉であり、専用のオイルと共にボトルに入ったお花は、長期間美しい状態のまま観賞することができます。
一般的に「ハーバリウム」と呼ばれるインテリアは、あらゆる形状の小瓶の中にお花が入っているものなので、一目見てすぐにフラワーアレンジメントやプリザーブドフラワーなどと見分けられるでしょう。
染料で着色した切り花がプリザーブドフラワー
プリザーブドフラワーは、生花の色素や水分を抜き取り、特殊な加工が施された花のことです。「preserved(プリザーブド)」とは、「保存された」という意味を持つ言葉。
生花の一番美しい時期に加工保存することで、長期間枯れさせずに楽しむことができます。プリザーブド加工が施された花は、色素を抜いた後で改めて染料で色をつけていることが特徴です。花の瑞々しさが保たれており、生花に近い印象を受ける人も多いでしょう。
観賞期間
ハーバリウムとプリザーブドフラワーは、見た目から明確な違いがありますが、観賞期間にもやや違いがあります。環境により異なりますが、ハーバリウムの観賞期間は約1年です。
これは個人の感覚によるものでもあり、花材やオイルが劣化して変色し、美しいと感じられなくなったら寿命がやってきたと思うことも。また、プリザーブドフラワーの観賞期間は約2~3年となっています。
日本の気候は比較的湿気が多いため、一般的には2年ほど経つと色褪せや変形などの劣化症状が見られるようになります。
飾る際の注意点
ハーバリウムとプリザーブドフラワーは、飾る際の注意点にも違いがあります。まずハーバリウムを飾る際には、収れん火災や色褪せ防止のため、直射日光は避けましょう。
火気の近くに置くのも危険なので、玄関やお手洗いなどの壁際に飾ることが理想的です。プリザーブドフラワーを飾る際も、直射日光を避けることが大切です。
色褪せの原因になるので、強い光が当たらない場所で管理しましょう。また、エアコンや扇風機の風が長時間当たると、花びらのひび割れにつながってしまうので注意したいですね。
ハーバリウムの魅力
容器の形状や花材の種類によって印象が大きく変わるハーバリウム。奥深い魅力がありますが、具体的にはどのような点が見どころなのでしょうか。では、ハーバリウムの魅力について詳しくお伝えしていきましょう。
手間がかからず長期間楽しめる
ハーバリウムを飾る際には、ほとんど手間がかからないこと、そのうえ長期間観賞し続けられることが大きな魅力です。ハーバリウムは、専用のオイルに花を浸しているため、保存性に優れています。
お花の美しさを長期間楽しめるうえに、水やりなどの手間もかからないので、忙しい人が手軽に生活にお花を取り入れたい場合には最適です。
適切な環境であれば1年以上観賞することができ、玄関やリビング、洗面所など、様々な空間に彩りを与えてくれます。
光に当てるときらめく
ハーバリウムには、ガラス製のボトルと花材が織り成す独特の魅力があります。窓際など、太陽光の当たる場所に飾ると、光の反射によってキラキラと輝いて見えるのです。この透明感は、ハーバリウムならではの魅力といえるでしょう。角度によっても見え方が変わるので、いつまでも飽きることなく眺めていられます。ただ、長時間直射日光に当てると劣化スピードが速まってしまうため、普段は強い光の当たらない場所に飾っておくことが大切です。
コンパクトでどこにでも飾りやすい
基本的にコンパクトなサイズなので、どこにでも飾りやすいのもハーバリウムの魅力です。一般的には50~300mlのサイズがメジャーで、自宅やオフィス、カフェなど、様々な場所に置けるインテリアです。
また、ボトルの形状は、円柱型や角柱型、円錐型やフラスコ型など、多種多様なスタイルが存在します。チャーミングなものからスタイリッシュなものまで、印象が大きく異なり、複数の種類を集めたくなる人も多いでしょう。
自分用でもギフトでも喜ばれる
自宅に飾るのはもちろん、大切な人へのギフトとしても喜ばれやすいのがハーバリウムの魅力です。恋人の誕生日、友人の結婚祝い、母の日や父の日など、様々なシーンで大切な人に贈ることができます。
特に「他の人と被りたくない」「今までにもらったことがないものをプレゼントしたい」と思うケースでは、ハーバリウムは目新しく被りにくいギフトとして最適です。
相手のイメージや二人の関係性に合った花材を選ぶことで、更に特別感溢れる贈り物になるでしょう。
プリザーブドフラワーの魅力
プリザーブドフラワーは、生花に限りなく近い美しさが堪能できるため、以前から人気が高まっています。では、そんなプリザーブドフラワーの魅力についても詳しくお伝えしていきましょう。
生花のような柔らかい手触り
プリザーブドフラワーは、生花の美しさや瑞々しさを長期間楽しみたいという人にとっては最善の選択です。特殊な加工が施されているので、生花と同じような柔らかい手触りがあり、癒しを与えてくれます。
プリザーブドフラワーに似ているイメージのあるドライフラワーは、ある程度は長持ちするものの、もろいうえに色落ちは避けられないでしょう。
経年変化を楽しめるのが魅力ではありますが、瑞々しさを楽しみたいならプリザーブドフラワーがお勧めです。
花粉や香りが出ない
「花を飾りたいけれど花粉症なのでできない」「花を見るのは好きだけど香りが苦手」という悩みを抱えている人もいるでしょう。このようなケースでも、プリザーブドフラワーなら問題を解決することができます。
プリザーブドフラワーには花粉も香りもないので、苦手な人でも安心して飾れる魅力があります。害虫がついてしまう心配もないため、自宅だけではなく飲食店やアパレルショップにも飾られることがよくあります。
自然にはない色味を楽しめる
プリザーブドフラワーは、生花の色素を抜き取ってから着色しています。このためお気に入りのカラーだけではなく、生花ではなかなか見られない色も表現することができます。
赤や白、ピンクやオレンジなど、自然界でよく見かけられる色はもちろん、ブルーや黒、紫など、珍しいカラーの花も楽しめます。更に虹色まで表現できるので、プリザーブドフラワーならではの特別感を実感できることもあるでしょう。
様々なアイテムにアレンジできる
プリザーブドフラワーは、様々なアイテムにアレンジすることができます。例えばフォトフレームの装飾に使ったり、リースにして壁に掛けたりするアイデアもあります。
プリザーブドフラワーは、生花とも造花とも異なる自然で美しい雰囲気があるため、いかようにアレンジしても素敵に仕上がるでしょう。
活用できる方法が生花よりも多いため、アイデアを活かして自宅でアレンジしたり、オリジナリティ溢れるプレゼントを大切な人に贈ったりするのもよいですね。
まとめ
ハーバリウムもプリザーブドフラワーも、お花の魅力がたっぷり詰まっており、手間要らずで長期間観賞できることが共通しています。また、アイデア次第で季節感を演出することもでき、簡単に自作して幅広い楽しみ方ができるのも魅力です。
生活にお花を取り入れるなら、チャーミングで美しいハーバリウムやプリザーブドフラワーをぜひ検討してみてください。